最後の晩餐
レオナルド・ダ・ヴィンチ

Leonardo da Vinci/1452-1519

イタリアの世界遺産「最後の晩餐」 ~幾度の危機を乗り越えた奇跡の絵画~

レオナルド・ダ・ヴィンチ「最後の晩餐」(出典:Wikipedia)

最後の晩餐』は、ルネサンス期イタリアの巨匠レオナルド・ダ・ヴィンチによる1498年完成の絵画。サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会ドメニコ会修道院の食堂の壁画として作成された。

描かれているのは、キリスト教の聖書に登場するイエス・キリストの最後の日に登場する最後の晩餐の情景。ヨハネによる福音書13章21節より、キリストが12弟子の中の一人が私を裏切る、と予言した場面。

ほとんどの作品が未完とも言われるダ・ヴィンチの絵画の中で、数少ない完成した作品の一つであるが、最も損傷が激しい絵画としても知られている。

サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会(出典:Wikipedia)

食堂の湿気でダメージ

最後の晩餐』が描かれた当時から、この部屋は食堂として使用されていた。食べ物の湿気、湯気などが、まず始めにこの絵を浸食する原因となった。

出入り口で大きくカット

17世紀には絵の下部中央部分に出入り用の扉がもうけられ、その部分は完全に失われてしまった。

馬小屋として使用される

17世紀末のナポレオンの時代には、食堂ではなく馬小屋として使用され、動物の呼気、排泄物によるガスなどで浸食がさらに進んだ。

さらにこの間、ミラノは2度大洪水に見舞われており、壁画全体がその都度水浸しとなった。

空爆で破壊される食堂

1943年8月、ファシスト政権ムッソリーニに対抗したアメリカ軍がミラノを空爆し、スカラ座を含むミラノ全体の約43%の建造物が全壊する。その際にこの食堂も破壊されたが、壁画のある壁は奇跡的に残った。

1977年から1999年にかけて大規模な修復作業が行われ、1980年にこれを所蔵する教会とともにユネスコの世界遺産 (文化遺産) 登録された。

その後は複数の扉によって外気との接触を減らし、観光も人数制限などして保存活動がされている。

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